第136回日本小児精神神経学会学術大会

第136回日本小児精神神経学会学術大会

大会長挨拶

大会長:熊﨑 博一

 このたび、2026年11月7日(土)―8日(日)に開催されます第136回日本小児精神神経学会学術集会の大会長を拝命しました長崎大学の熊﨑博一です。

 テーマは『回復へのまなざし~多様な発達、多様な生き方を支える実践』と致しました。

 小児精神科を取り巻く状況は厳しいものがあります。最近の報告では、さまざまな災害・事故・犯罪・虐待などの被害や喪失などの心的外傷を体験(トラウマ体験)する子どもたちは、従来考えられていた以上に多いことが判明しております。自閉スペクトラム症やADHDといった発達障害は増加の一途をたどっており、子ども家庭庁は令和10年までに全国の自治体で5歳児健診を行うことを決定しました。また発達障害の社会機能低下に直結する症状として運動・感覚の問題がありますが、その実態は未解明な状態が続いております。子どもの睡眠不足、薬物依存は深刻な問題となっております。小児のうつ病、統合失調症、社交不安症も課題となっております。本学会ではこれらのテーマに対し、多彩な教育講演、シンポジウムを用意し議論を深める場とすることを目指しております。

 会場の長崎大学医学部記念講堂・良順会館は、長崎大学医学部坂本キャンパス内にあり、キャンパス内には旧長崎医科大学門柱(国指定史跡長崎原爆遺跡)をはじめ、史跡が残っております。多くの修学旅行生も訪れる場所です。西洋医学発祥の地でもある長崎の歴史を感じながら、小児精神の歴史を振り返り、新しい小児精神医学のありかたについて議論する場を目指してまいります。

 11月の長崎は例年、寒暖差が少なく暖かい日が多いです。この時期は、牡蠣やサバなどの新鮮な海の幸が旬を迎えます。多国籍な影響が融合されている長崎ちゃんぽんや皿うどん、カステラ、卓上料理、新鮮な魚介類も長崎ならではの味わいです。是非長崎にお運び頂き、和華蘭ならではの世界遺産の街を楽しまれ、思い出深い学会となれば幸いです。

 是非お誘いあわせの上、ご参加ください。

 2025年11月吉日

第136回日本小児精神神経学会学術集会
大会長 熊﨑 博一

(長崎大学医学部
精神神経科学教室 主任教授
長崎大学病院
地域連携児童思春期精神医学診療 部長 兼務)

大会事務局

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