小学生の頃、ファミコン版の『ドラゴンクエストⅢ』を中古で購入して夢中になって遊んでいました。
ストーリーの面白さはもちろん、仲間が転職によってさまざまな特技や呪文を覚え、自分だけのパーティーを育てていくシステムが本当に楽しかったことを覚えています。

ゲームが終盤に差しかかったある日、突然カセットが故障してしまいました。当時の私にとっては大事件で、絶望感で頭が真っ白になったほどでした。

今思えば中古で購入したことも原因だったのかもしれません。再び買い直しても同じことが起こるのではないかと不安になり、結局ドラゴンクエストⅢの冒険はそこで終わってしまいました。


それから35年の月日が流れました。
一昨年、任天堂Switchで『ドラゴンクエストⅢ』のリメイク版が発売されました。

私は15年ほどテレビゲームから離れていたため、最初は「買っても少し遊んですぐにやめてしまうかもしれない」と思っていました。しかし、息子がSwitchを使わなくなっていたこともあり、思い切って購入することにしました。

久しぶりに始めた冒険は、想像以上に楽しいものでした。
レベルを上げたり、新しい武器や防具をそろえて少しずつ強くなっていく達成感。物語が進むにつれて、小学生のころに感じていたワクワクした気持ちが次々とよみがえってきました。
気が付けば、あっという間にドラゴンクエストⅢの世界に引き込まれていました。

プレイしているうちに、「もっと強くなるにはどうしたらよいのか」「どの職業に転職するのがよいのか」など、さまざまな疑問が出てきます。また、ストーリーを進める中では「次にどこへ行けばよいのか」「何をすればよいのか」が分からなくなる場面もあります。

小学生のころは攻略本を片手に冒険していましたが、今回は違いました。
分からないことがあれば、その都度AIに相談したのです。

AIはゲームの攻略や育成方針について具体的なアドバイスをしてくれるため、とても助かりました。おかげで昔よりもスムーズに冒険を進めることができました。

ですが、AIも常に完璧というわけではありません。時には間違った情報を教えてくれたり、同じ質問をしても回答内容が少し異なったりすることもありました。

その経験から、「AIも人間と同じように間違えることがある」「必ずしもすべての回答が正しいわけではない」ということを実感しました。

現在では、AIによる情報収集や相談はゲームに限った話ではありません。
仕事、学習、趣味、日常生活など、さまざまな場面で活用されるようになっています。

便利である一方で、個人情報の漏洩、AIによる雇用への影響、さらには知能の急速な発達によるリスクなど、不安視される話題も増えてきています。
私自身、ドラゴンクエストⅢを通してAIの便利さだけでなく、その限界についても考えさせられました。


35年前、小学生だった私は壊れたゲームカセットを前に冒険を諦めました。
しかし今は、当時の夢の続きを楽しみながら、AIという新しい相棒とともに冒険を進めています。

35年越しに再開したドラゴンクエストⅢの冒険は、ゲームの楽しさを思い出すとともに、AIとの付き合い方について考えるきっかけにもなりました。